喉頭挙上術を行った嚥下障害改善手術例の検討
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概要
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1999年から2003年までの5年間に嚥下障害症例8例に対して喉頭挙上術を施行した。手術は甲状軟骨舌骨下顎骨固定術、舌骨下筋切断術、輪状咽頭筋切断術を基本とし、症例により声帯内方移動術を併用した。術後全例でおおむね良好な結果が得られた。特に頭頸部腫瘍手術に伴う例では著明な改善が得られ、脳血管障害例では症例により改善の度合いが異なっていた。嚥下訓練などの保存的治療で改善の得られない高度の嚥下障害例に対しては、積極的に喉頭挙上術を中心とした手術的治療を考慮することがQOLの面からも望ましいと考えられた。
- 耳鼻と臨床会の論文