披裂軟骨内転術と甲状軟骨形成術I型の併用例について
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概要
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全身麻酔下に披裂軟骨内転術を施行した一側声帯麻痺例12例のうち、二期的に甲状軟骨形成術I型を併用した例5例と内転術のみを施行した例5例について音声の改善の程度を空気力学的、音響学的指標を用いて検討した。高度の声門閉鎖不全のある一側声帯麻痺の症例では、披裂軟骨内転術施行後に甲状軟骨形成術I型を併用することにより十分な音声の改善を得ることができた。全身麻酔で内転術を行い大まかな声帯内転を図った後、必要なら二期的にI型を追加し、音声や声帯のモニタリングを行いながらさらに細かく声帯の内方移動を図ることにより、手術のストレスの軽減と嗄声の効果的な改善が得られる。
- 耳鼻と臨床会の論文