外来にて緊急気管切開を行った急性喉頭蓋炎の1例ならびに同30例の検討
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概要
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急性喉頭蓋炎は通常の上気道炎と異なり、症例により重症化したり急速に進行する気道狭窄により窒息死を来すこともあるため、注意を要する看過できない疾患の一つである。われわれは他院にて急性喉頭蓋炎と診断され、当科に救急搬送された男性症例に対し、外来にて緊急気管切開を行って対処する経験を得た。気管切開により呼吸状態の劇的な改善を見ることができ、その後の治療により比較的短期間で退院することができた。また併せて当院での急性喉頭蓋炎30例に対し検討を行ったが、急性喉頭蓋炎の診断がつくまでに時間がかかった症例があり、治療開始の遅れが時に致死的となる本疾患では要注意と思われる。過去の報告例とも併せて検討し、改めて本疾患の救急医療における重要性について再認識した。
- 耳鼻と臨床会の論文