スパルフロキサシンの鼻茸組織内移行と副鼻腔炎に対する有効性
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概要
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スパルフロキサシンの鼻茸組織内移行と副鼻腔炎に対する臨床検討を行い, 以下の結果を得た.<BR>1. スパルフロキサシン1日1回200mg朝食後3日間経口投与し, 4時間後に鼻茸切除術施行し, 同時に血液を採取した. スパルフロキサシンの鼻茸組織内濃度は0.76±0.43μg/g (平均±S. D.), 血清濃度は1.01±0.50μg/ml, 組織/血清濃度比すなわち組織移行比は0.80±0, 32であった. スパルフロキサシンは鼻茸にも良好な移行性を示すことが確認された.<BR>2. スパルフロキサシン1日1回200mg朝食後7日間経口投与による副鼻腔炎症例に対する臨床有効性の検討の結果, 有効率は急性副鼻腔炎75%, 慢性副鼻腔炎急性増悪症25%であり, 副作用は認めなかった. 特殊な難治症例を除けばスパルフロキサシンは1日1回のみの経口投与でも優れた臨床有用性を有することが確認された.
- 耳鼻と臨床会の論文