上顎洞血瘤腫診断におけるMRIの有用性
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概要
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右鼻出血・鼻閉で来院した36歳男性に対し上顎癌疑いで上顎洞試験開洞を行った. 自然口に基部を有する灰白色・弾性軟の腫瘍が洞内に充満し, 後壁, 眼窩下壁は一部欠損していた. 上顎洞粘膜は自然口部以外保存されていた. 組織は壊死組織で血瘤腫と診断した. 血瘤腫では骨破壊のあるなしにかかわらず上顎洞粘膜が極めて良く保存されているという報告が多く, これは上顎癌との有力な鑑別点になる. 術前MRIはこの保存された上顎洞粘膜をはつきりと示しており, 血瘤腫の鑑別に果たすMRIの有用性が確認できた.
- 耳鼻と臨床会の論文