片側前庭障害の足踏み検査分析
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概要
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われわれは足踏み検査 (福田) を時間的に分析することを目的にStepping recorderを開発した. 今回、急性片側前庭障害者を対象に足踏み運動を実施し若干の知見を得たので報告する.<BR>[対象] 若年者グループ10例, 高齢者グループ6例の急性片側前庭障害者を対象とした.<BR>[方法] リズム (0.8~1.6Hz) に合わせて足踏み調査を行い, Stepping recorderにて計測し片脚支持時間 (single support time) と両脚支持時間 (double support time) をパラメータとして検討した.<BR>[結果] 若年者グループではほぼ正常な足踏みパターンが発症後3カ月後にみられたが, 高齢者グループでは6カ月要し回復の遅れがみられた.<BR>[考察] 高齢者では小脳系の老化によると考えられるリズム対応能の低下がみられ片側前庭障害の回復過程を評価するうえで前庭障害の差とともに加齢を考慮する必要があると考えた.
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