コブハクジラ(Mesoplodon densirostris)乳の化学組成
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
平成17年 7 月 9 日,静岡県沼津市我入道海岸付近で仔クジラとともに座礁し,死亡が確認された泌乳中のコブハクジラ(Mesoplodon densirostris)(メス)の乳腺を切開して乳汁を採取した。この乳汁を冷却(4–6℃)して(財)日本乳業技術協会(東京都千代田区九段北 1-14-19)に運び,直ちに分析に供した。 組成は水分48.4%,脂肪34.8%,タンパク質15.8%,炭水化物0.2%,灰分0.8%であった。ミネラルとしてカルシウム,ナトリウム,カリウムの含量が高いことが認められた。アミノ酸としてグルタミン酸,ロイシン,アスパラギン酸,リジン,プロリンの含量が高かったのに対し,メチオニン,シスチン,トリプトファン,グリシンの含量が低かった。構成脂肪酸としてオレイン酸(C18:1)の含量が高く,全構成脂肪酸の約50%を占めていた。また,ミリスチン酸(C14:0),パルミチン酸(C16:0),パルミトオレイン酸(C16:1),ステアリン酸(C18:0)ならびにアラキオレイン酸(C20:1)の含量が高いことが認められた。
- 日本酪農科学会の論文
日本酪農科学会 | 論文
- Comparison of Reactivity of Polyclonal and Monoclonal Antibodies against Bovine Lactoferrin and its Fragments (ラクトフェリン研究--基礎から応用への掛け橋)
- 平成19年度日本酪農科学会シンポジウム特別講演 食品アレルギーとその治療戦略
- ラビット早産モデルにおけるlactoferrinの早産防止効果 (ラクトフェリン研究--基礎から応用への掛け橋)
- LFcinHアナログのイネにおける遺伝子発現とその機能解析 (ラクトフェリン研究--基礎から応用への掛け橋)
- Lactobacillus属細菌におけるプラスミドDNAの機能解析とその応用 (平成13年度酪農科学シンポジウム講演内容)