大伏在静脈本幹血栓を合併した大伏在静脈瘤症例の検討
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概要
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要約:【目的】2008 年から2012 年に行った大伏在静脈瘤529 例中11 例に大伏在静脈本幹血栓性静脈炎を経験したので,その外科的治療法に関し検討する.【方法】大伏在静脈本幹血栓症の先端部位置および範囲,手術時期,手術方法,術後肺塞栓症の合併の有無について調査する.【結果】血栓先端が総大腿静脈に露出していた症例が3 例,大伏在静脈-大腿静脈接合部(SFJ)近位部までが4 例,大腿中央部までが4 例で,血栓の範囲は足関節までが8 例,膝下までが2 例,膝上までが1 例であった.手術は外来受診日より11.6±10.0 日に行われ,手術方法は血栓摘除とストリッピング手術が9 例に行われ,2例には大伏在静脈本幹の分節切除が行われた.術後肺塞栓症の合併は2 例に認められた.われわれの可及的早期に外科治療(血栓摘除および大伏在静脈本幹ストリッピング)を行う方針は術後無症候性肺塞栓の合併などの問題は認めたが,一定の効果のある方法と考えられた.
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