50mm以上の表在型食道癌に対するESDの安全性と治療効果
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概要
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【背景・目的】50mm以上の表在食道癌に対するESDの報告は少なく,今回われわれは50mm以上の表在食道癌に対するESDの安全性と治療効果を検証することとした.<BR>【方法】大阪府立成人病センターで2004年1月から2011年4月までESDにて治療された50mm以上の表在食道癌39例を後ろ向きに検討した.<BR>【結果】全症例がESDにて一括切除されており,1例で穿孔のない縦隔気腫を認めた.また,11例で術後狭窄を認め複数回のバルーン拡張を要した(中央値5回).術前にEP/LPM癌と診断された33病変は26病変がEP/LPM癌,7病変がMM癌,3病変が脈管侵襲陽性であった.一括切除率は100%,完全一括切除率は92%であった.ESDの治癒切除率は70%,偶発症は2.5%に起こっていた.<BR>【結論】ESDでの一括完全切除率は92%で治癒切除率は70%と許容されるものであった.しかし50mm以上のESDを検討する際には術後狭窄を考慮する必要がある.