ブラウン腫瘍を契機として診断された副甲状腺腫瘍の1症例
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概要
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今回われわれは,ブラウン腫瘍(囊胞性線維性骨炎)によって見つかった副甲状腺腫瘍の1症例を経験したので報告する。症例は49歳女性で腰痛,背部痛,左肋骨部の疼痛にて当科紹介された。精査の結果,全身に多発性溶骨性病変を認めた。骨病変は充実性であり,囊胞性変化は判然としなかったため,転移性腫瘍などとの鑑別を目的として骨生検を施行し,brown tumorの診断を得た。CT,エコーにて甲状腺に多発性腫瘤があり,副甲状腺腫瘍も確認したため,甲状腺半切,副甲状腺腫瘍の切除術を施行した。brown tumorによる腰痛,背部痛は,約6か月で改善し,術後9か月後のCTにて溶骨性変化を起こしていた病変がほぼ完全に硬化しているのが確認された。
- 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 | 論文
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