フェノール樹脂成形品のマテリアルリサイクルに関する研究
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概要
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フェノール樹脂は多くの熱可塑性プラスチックに比べて, 耐熱性, 電気絶縁性および難燃性などに優れており, 自動車部品・重電機部品や機械部品などに幅広く利用されている。しかしながら, その廃棄物は再溶融しないために, 大半はリサイクルされることなく埋立処分されている。本研究の目的は2つある。一つは, 成形工程から発生するフェノール樹脂廃棄物と同種の市販成形材料を混合した再生成形材料を作製することであり, もう一つは廃棄物を熱可塑性樹脂の充填材として再利用することである。研究成果を以下に示す。<BR>(1) フェノール樹脂廃棄物のリサイクル粉末と市販成形材料を混合する際にアルコールを添加することで粉塵の発生を抑制することができた。 (2) 23%のリサイクル粉末を含んだ成形材料の射出成形をおこなった。その結果, 外観検査, 機械的性質および成形性において満足できるものであった。 (3) 熱可塑性樹脂の充填材として再利用した場合では, 引張強さ・曲げ応力の低下はあったが, 荷重たわみ温度は3%程度向上した。 (4) 今回開発した技術は実用化でき, また環境負荷の低減に貢献できる。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
著者
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