フェノール樹脂の構造と接着性相関
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概要
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フェノール/ホルムアルデヒド/NaOHのモル比1/2/0.2でフェノール樹脂 (PF) を合成し経時的にサンプリングを行った。それぞれのサンプルを<SUP>13</SUP>C-NMR, DSCを用いて分析してレゾールの構造を調べ, さらにそれらの樹脂を用いて作成した3ply合板の接着強度を測定して, 樹脂の構造がどのように接着強度に反映するかを調べた。<SUP>13</SUP>C-NMRおよびDSC測定の結果より, PFの素反応の反応性は, <I>P</I>-メチロール化><I>o</I>-メチロール化≧<I>p</I>-<I>p</I>メチロール基間で起こるメチレン結合の形成><I>o</I>-<I>p</I>メチロール基間で起こるメチレン結合の形成≧<I>p</I>-メチロール基と未置換<I>p</I>-位との間のメチレン結合の形成≧<I>p</I>-メチロール基と未置換<I>p</I>-位との間のメチレン結合の形成><I>p</I>-メチロール基と未置換<I>o</I>-位との間のメチレン結合の形成≫<I>o</I>-<I>o</I>メチロール基間でのメチレン結合の形成><I>o</I>-メチロール基と未置換<I>o</I>-位との間のメチレン結合の形成の順であると推定された。接着強度は合成反応時間が10~20分までは緩やかに上昇し, 30分経過すると急激に上昇した。しかしその後40分で一旦減少し, ゆっくり回復してからほぼ一定となった。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文