極低温におけるエポキシ樹脂の放射線照射下のクリープ挙動
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概要
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液体窒素温度におけるエポキシ樹脂の放射線照射下クリープ実験を行った。未照射及び8MGy照射材では, クリープが認められない条件下であっても, 照射下クリープ条件下では, 顕著なクリープ変形が認められた。このクリープ挙動のメカニズムを検討するためにエポキシ樹脂の放射線照射試料の電子スピン共鳴 (ESR) および溶剤による膨潤の測定を行った。ESR測定から, 照射線量の増加に従いラジカルが増加することが明かとなった。また, 膨潤測定から, 照射線量の増加に従い分子鎖の切断数が増加することが明らかとなった。ラジカル増加と分子鎖切断との対応関係が認められた。照射下クリープ条件では, 照射のみの場合に比較して, ラジカルが10-30%多く形成されていることが明らかとなった。<BR>これらの結果から, 照射下クリープは, 分子鎖に与えられた応力による歪みエネルギーの解放に基づく分子鎖切断の増加 (籠効果の破壊) によって起こるというメカニズムを提案した。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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