高耐熱性ポリイミド接着剤LARC-TPI
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概要
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ポリイミド樹脂は, その耐熱性がエンプラの中でも最高レベルにあるため, 宇宙開発や航空機産業, 電子・電気分野での利用に大きな潜在能力を持っている一方, 従来のポリイミド樹脂は一旦イミド化すると不溶・不融となり, その加工性に大きな問題があった。<BR>ところが, NASAが開発し, 三井東圧化学 (株) が技術導入したLARC-TPIは, 原料として特徴のあるジアミン (メタ位にアミノ基を有する) を用いているため, ガラス転移温渡が260℃と, ポリイミドとしては比較的低く, 300℃前後で熱可塑性を示し, 加工性に優れており, 又, ポリイミドが本来有する耐熱性, 機械特性, 電気絶縁性等をも兼ね合せ持っており, バランスのとれたポリマーである。現在は主として金属, プリプレグ, セラミック等の接着, FPC基材用ポリイミドフィルムの接着等に使用されているが, その熱可塑性を生かし, 巾広い展開が期待されている。例えば, ポリイミドパウダーは溶融流動性が良好であり溶融成形も可能である。又, カーボンファイバー/LARC-TPIプリプレグは先進複合材料としても有望である。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文