ジアリルテレフタレート系熱硬化性樹脂の開発研究
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概要
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従来のジアリルフタレート樹脂のすぐれた寸法安定性, 成形収縮率, 経時変化, 耐湿性等を受継ぎ, さらに耐熱性, 耐湿性, 耐衝撃性を向上させた高信頼性の実用的な熱硬化性樹脂の開発を進めている。<BR>シアリルテレフタレートを有機過酸化物により芳香族炭化水素共存下に重合し, 各単位鎖の末端にベンジル型の基を持つ樹脂を得, その成形性と成形品物性を調べ, 熱硬化性樹脂としての実用化を検討した。成形品はIECの耐熱区分ではH種にランクされ, 電気用品取締法 (以下電取法) 準拠の試験では使用温度の上限値が180℃と認定された高度の耐熱性を示すほか, 短期的には400℃近い高温にも耐え, 最近普及し始めた高密度の表面実装基板のはんだ付けに適用されるリフローはんだ法, 特にVPSに適した材料であることがわかった。また耐湿性にもすぐれ, 高温高湿下で機械・電気特性の保持率が高いことは, フェノール, エポキシ, PET, PBT, PPS, と共に実施した70℃/100%RH, 1万時間以上の加湿下エージング試験において明らかになった。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文