フェノール樹脂製造工程から排出される廃水の処理
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概要
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高分子内にピリジン骨格を有するイオン交換樹脂は特にフェノール類を吸着するのに好ましく, 吸着したフェノール類は有機溶剤で溶離可能な事が判明している。この原理を用いてフェノール樹脂製造時の廃水の処理を検討した結果, フェノール類の吸着能は最高450g/<I>l</I>Resinであり, 処理廃水中のフェノール類を1~30ppmに減少できた。又溶離剤としてメタノールを用いた場合, 溶離液中のフェノール類濃度は最高49%, 平均20~30wt/v%に達した。この溶離液の蒸留により回収したフェノール類はフェノール樹脂原料として再使用可能であった。又フェノール樹脂廃水中のホルムアルデヒドはカニッツァーロ反応によりギ酸ソーダとメタノールに変換し, 廃水中のメタノールは蒸留回収することにより廃水中の主成分を除去できCODが大幅に低減できた。このプロセスは工業的に十分利用できるものと考えられる。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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