自動車用塗料
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概要
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塗装の目的は素材の保護と美観の付与にある。自動車の塗装・塗膜について, その機能を達する塗装システムとして, 下塗りは防食性向上のためアニオン電着からカチオン電着に, 中塗りはアルキド樹脂/メラミン樹脂等からオイルフリーアルキド樹脂 (油成分を含有しないアルキド樹脂) /メラミン樹脂へ, 上塗りのメタリック仕上げ (アルミ顔料を含み, 金属的な光輝感を有する) は, アルキド樹脂/メラミン樹脂から, 塗装作業性に優れたアクリル樹脂系の2コート1ベークシステム (着色塗料を塗装し, 加熱硬化しないで, その上にクリヤー塗料を塗装した後, 一度に加熱硬化させる) 塗膜形成法に, ソリッドカラー仕上げ (着色顔料を含む塗膜) としては, アルキド樹脂/メラミン樹脂系が, 我国では定着してきている。今後は, さらに塗膜の高品質化を目指してチッピングコートの充実化, 塗膜外観耐候性の改良が進められると共に, 省資源, 低公害化を目指してハイソリッド化, 水性化, 粉体化が進められるであろう。ここではこれらの現状と今後の動向について概説した。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文