<SUP>13</SUP>C-NMRスペクルによるユリア樹脂オリゴマーの分岐構造の分析
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概要
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ユリア樹脂オリゴマーの各種二置換結合ホルムアルデヒドは<SUP>13</SUP>C-NMRスペクトルデーターからだけでは完全に分析されず, オリゴマー末端における付加基量, 内部付加基量, 縮合により生成する分岐構造などを把握することができない。本報では, オリゴマー末端における付加反応を一次反応, 脱離反応を二次反応と仮定することにより導入されるパラメーターKを用いNMRの定量データから前述の樹脂構造を解析した。オリゴマー末端における一置換付加基生成に関する平衡定数をK<SUB>1</SUB>, 二置換付加基生成のそれをK<SUB>2</SUB>とするとKは, K=K<SUB>1</SUB>/K<SUB>2</SUB>で示される。パラメーターKを用いることによりオリゴマ一末端の平均付加状態と末端基の総数が算出され, その結果, 内部付加数と分岐構造数が求められる。合成モル比を同一にした数種の樹脂を用い, 数平均縮合度の増加にともなう分岐数, 内部付加基数, 末端付加基数の変化をK=30と仮定して解析した結果, 樹脂構造のキャラクタリゼーションがより詳細に行えるばかりでなく, 縮合反応過程での末端メチロール基, 内部メチロール基の挙動を分析することができた。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文