ブランド・ロイヤルティの形成におけるブランド・コミットメントの長期効果
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概要
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本稿では、消費者に内在する感情的コミットメントと計算的コミットメントがブランド・ロイヤルティの長期的な維持・強化にどのように貢献するのかについて明らかにした。具体的には、消費者における当該ブランドに対する感情的コミットメントと計算的コミットメントの状態の類型化を行ったうえで、類型別のブランド・ロイヤルティの強弱およびその経年変化の比較を行った。その結果、①消費者に内在する感情的コミットメントと計算的コミットメントの状態のパターン化においては、「ベストブランド固定型」、「ベストブランド流動型」、「慣性型」、「バラエティ・シーキング型」の 4つに分類できること、②ブランド・ロイヤルティの形成、持続に望ましい影響を与える感情的コミットメントと計算的コミットメントの状態のパターンは、「ベストブランド固定型」であることが明らかになった。以上の知見は、ブランドにとって望ましい消費者を長期的に維持していくうえで、消費者のブランド・ロイヤルティとブランド・コミットメントの双方を考慮する必要があることを示唆している。さらに自社ブランドのロイヤルティの長期的な維持を促すためには、感情的コミットメントだけでなく、計算的コミットメントのような打算的でリスク回避的な態度の植え付けも必要であるという示唆も与えてくれる。
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