大腸ESDの基本手技
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
大腸ESDは2009年8月から先進医療として行われていたが,2012年4月に保険収載された.本稿では大腸ESD初学者の内視鏡医を対象に,準備から手技の実際および工夫,偶発症の予防について詳細に解説した.手技については当院で現在行っている,ITknife nano<SUP>TM</SUP>とDualKnife<SUP>TM</SUP>をメインデバイスとして使用する方法を主体に解説した.大腸におけるITknife nano<SUP>TM</SUP>の使用法は,確実に粘膜下層を視認しながら,ブラインド操作を避けることが重要であり,他の先端系デバイスによるESDと視野の確保などに関して大きな隔たりはない.ITknife nano<SUP>TM</SUP>による粘膜下層剥離により,偶発症の発生を増加させずに治療時間を短縮することが可能である.大腸ESDの初学者は自らのメインデバイスを定めて,じっくりと技術習得に努める姿勢が求められる.
著者
-
山口 裕一郎
静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
-
堀田 欣一
静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
-
小野 裕之
静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
-
今井 健一郎
静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
-
山口 裕一郎
静岡県立静岡がんセンター
関連論文
- 根治的化学放射線療法後の頸部食道癌再発に対してPhotodynamic therapyと頸部リンパ節郭清を施行した1例
- O9-1.胃切除後早期の吻合部出血症例の検討(主題III 医切除後の再建方法をめぐって,第39回胃外科・術後障害研究会)
- 01P1-033 TS-1/CDDP療法における味覚異常(癌薬物療法(外来化学療法、緩和ケア等),医療薬学の扉は開かれた)
- S9-3.胃癌術直後吻合部出血症例の検討(第37回胃外科・術後障害研究会)
- 早期胃癌に対するESD : 診断・治療・予後
- Mikulicz's 病を合併した自己免疫性膵炎の1例
- ESD手技について(IT knife, 食道・胃を含めて)
- 大腸ESDの基本手技
- 大腸pSM癌長期成績の多施設共同遡及的検討(結腸vs. 直腸)