鼻性眼窩内合併症の診断と治療:―眼窩骨膜下膿瘍を中心に―
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概要
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鼻性眼窩内合併症は副鼻腔の炎症が眼窩に波及し視器障害を来たす疾患である。その中で耳鼻咽喉科が取り扱う頻度の高い眼窩骨膜下膿瘍は幼少児では内側型が多く,年長児から成人では上壁型が増える。治療法は抗菌薬の経静脈投与とドレナージ手術の2つに大別されるが,年長児~成人,内側型以外,広範進展,視機能障害,抗菌薬投与後も症状が悪化,などの場合は速やかに手術療法を検討する。起因菌は連鎖球菌,インフルエンザ菌が多く,年長児や成人では嫌気性菌の複合感染が増えるのでそれに合わせて抗菌薬を選択する。ドレナージは膿瘍が眼窩内側中心の場合は鼻内内視鏡下の排膿法が用いられ,上下方や外側を中心に存在する場合は鼻外切開を併用する。
- 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会の論文
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