人工呼吸器関連肺炎予防チームの介入によるICUにおける人工呼吸器予防バンドルの効果
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概要
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人工呼吸器関連肺炎予防策として,カフ上分泌物の気管流入防止(誤嚥対策)のポジショニングを重視,鎮痛および鎮静スケールで薬剤量をコントロールし過鎮静を減らす,患者の病期に合わせた抜管,手指衛生と環境整備の徹底を人工呼吸器ケアバンドルとして掲げた.このバンドルをICUで実践するために専門職からなるVAP予防チームを結成し,スタッフに教育を行った.チーム活動前の2009年度の人工呼吸器装着1000日使用あたりのVAP発症率は15.19で,チーム介入後の2010年度は7.09 (p=0.023) 2011年度は7.13 (p=0.003)でありVAPの発生は有意に減少した.人工呼吸器装着日数の平均は2009年度7.55日±9.48,2010年度7.56日±11.11 (p>0.05),2011年度4.99日±7.69 (p=0.009)で2009年度と2011年度と比較して有意に減少した.VAP予防バンドルの導入はICU全体のVAP予防の意識向上と継続した実践のために,専門職からなるチームで教育することが有効である.
- 一般社団法人 日本環境感染学会の論文
著者
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鈴木 清美
地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立総合病院 看護部
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松丸 万理子
地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立総合病院 看護部
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袴田 康弘
地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立総合病院 総合診療科