模型実験による斜面変位速度の経時変化と崩壊予測手法に関する検討
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概要
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斜面崩壊時期の予測は斜面変位のクリープ速度を用いた手法が実用化されているが,斜面ごとに変位速度が異なることや,速度のゆらぎ現象などにより,最終崩壊に到るかどうかの危険度判断が困難な場合が多い。この判断手法を検討するために,大規模模型斜面を使用した降雨時の斜面崩壊実験を行い,変位速度の経時変化について検討した。その結果,変位速度のゆらぎ現象を確認するとともに,斜面の多地点に設置した変位計測結果より,最終崩壊につながる3次クリープ段階へ移行する変位速度の変化傾向が変化する点は崩壊土塊内の何れの地点でも同時間に生じることが明らかとなった。さらに,既往の予測法において,この変化点を利用した崩壊危険度の判断手法の有効性を示した。
- The Japan Landslide Societyの論文
著者
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福囿 輝旗
独立行政法人防災科学技術研究所総合防災
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酒井 直樹
独立行政法人 防災科学技術研究所 観測・予測研究領域 水・土砂防災研究ユニット
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石澤 友浩
独立行政法人 防災科学技術研究所 観測・予測研究領域 水・土砂防災研究ユニット
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福囿 輝旗
独立行政法人 防災科学技術研究所 観測・予測研究領域 水・土砂防災研究ユニット
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