漢方薬の関与が考えられた薬剤性膀胱炎の2例
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概要
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漢方薬の関与が考えられた薬剤性膀胱炎の2例を経験した。症例1は6歳女児。原因不明の肉眼的血尿と頻尿にて当科受診,検尿にて高度蛋白尿が認められた。MRIを含む画像検査にて一部隆起性の膀胱壁肥厚,粘膜肥厚がみられ腫瘍性病変との鑑別を要した。症例2は11歳女児で,2か月間続く血尿と蛋白尿,無菌性膿尿のため当科紹介受診となった。超音波検査にて膀胱壁肥厚を認めた。症例1は柴胡加竜骨牡蠣湯エキスを約3年前から,症例2は温清飲を約1年前から内服しており,両者とも薬剤中止により膀胱炎症状が徐々に改善し,画像検査所見も正常化した。薬剤性膀胱炎は多彩な臨床症状を呈し得る疾患であり,時に画像検査上,腫瘍病変と類似した膀胱の形態異常を示すことがあり,その診断,治療に際して十分に留意すべきであると思われた。
- The Japanese Society for Pediatric Nephrologyの論文
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