SAPO-34を用いた圧力スイング吸着プロセスによる模擬バイオガス(メタン・二酸化炭素・水蒸気)の分離
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概要
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圧力スイング吸着PSAプロセスによって,模擬バイオガス(メタン,二酸化炭素,水蒸気の混合ガス)から二酸化炭素と水蒸気を分離し,高濃度メタンを得ることを試みた.二酸化炭素吸着剤として,Si含有量5–9%のCHA型シリカアルミノフォスフェート(SAPO-34)とゼオライト13Xの2種類の吸着剤を用いた.前者はデシカント除湿用に開発された水蒸気吸着剤であり,二酸化炭素に対する吸着容量はゼオライト13Xよりも劣るものの水蒸気の脱着が比較的容易である.本実験条件において,ゼオライト13Xを用いたPSAプロセスでは,原料ガス中に水蒸気が少量でも存在すれば二酸化炭素に対する分離能が失われるため,原料ガスの高度除湿が不可欠となるが,SAPO-34ゼオライトを用いた場合には相対湿度20%程度を上限として水蒸気が共存しても二酸化炭素に対する分離能が維持できることがわかった.これより,ゼオライト13Xを用いた場合に比べ,予除湿工程の簡単化・省エネルギーが期待できる.
著者
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児玉 昭雄
金沢大学理工研究域機械工学系
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大坂 侑吾
金沢大学理工研究域 機械工学系
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大坂 侑吾
金沢大学理工研究域機械工学系
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宮下 裕一
金沢大学大学院自然科学研究科 機械科学専攻
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瀬尾 光弘
金沢大学大学院自然科学研究科 人間・機械科学専攻
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