小児潰瘍性大腸炎手術例の術後長期経過の検討
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概要
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小児潰瘍性大腸炎(UC)25症例の術後長期経過を検討した.重症11例,難治14例に対し,全例に大腸全摘,回腸嚢肛門管吻合術を施行した.術後早期合併症は24.0%,晩期合併症は56.0%に認められたが,術後排便機能,社会復帰状況を含めたQOLは良好であった.6例で術前に-2SD以上の成長障害を認めたが,5例で術前より改善を認め,うち3例で-2SD以内への改善を認めた.成長障害合併例は有意に発症年齢が低く,病悩期間,ステロイド投与期間が長く,ステロイド総投与量が多量であった.小児UC症例の術後長期経過は良好であり,成長障害を含め手術適応のある症例には時期の遅れがなく手術を行うことが必要である.
著者
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福島 恒男
松島クリニック
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木村 英明
横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 総合外科
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杉田 昭
横浜市立市民病院 外科
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荒井 勝彦
横浜市立市民病院外科
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酒匂 美奈子
社会保険中央総合病院炎症性腸疾患センター
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黒木 博介
横浜市立市民病院 外科
-
酒匂 美奈子
社会保険中央総合病院 内科・炎症性腸疾患センター
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荒井 勝彦
横浜市立市民病院 外科
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二木 了
横浜市立市民病院 外科
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辰巳 健志
横浜市立市民病院 外科
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山田 恭子
横浜市立市民病院 外科
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小金井 一隆
横浜市立市民病院 外科
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中尾 紗由美
横浜市立市民病院外科
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木村 英明
横浜市立大学附属市民総合医療センター炎症性腸疾患センター
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