心臓MRI(核磁気共鳴画像法)の基礎と臨床
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概要
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心臓MRI(C-MRI)の領域では機器と撮像法が加速度的に進歩し, 撮影時間が著明に短縮し, 鮮明な画像の描出が可能となってきた. <BR>C-MRIの特徴は, 動画撮影, 血流計測, 3D画像の撮影が1度の検査中にでき, 各種検査法を用い心臓・大血管形態, 心臓機能, 心筋性状(心筋虚血・心筋梗塞など含む)など, あらゆる心臓疾患の正確な診断ができることである. 特にSSFP法を応用したシネMRI撮影では心筋のコントラストが良く, 軽い息止めの短時間で動画像の撮影が可能となり, C-MRIの中心的検査となっている. また, 3.0T(テスラ)機の登場でより高速撮影で造影剤を用いた連続3D撮影が短時間に可能となった. <BR>今回, 先天性心疾患の診断に関連する最近の進歩と検査の実際, C-MRIの限界についても記載する. また, 代表的心疾患について, C-MRI法で何がわかるのか, われわれの施設で実施している各撮影法によって得た画像および検査結果を示す.