後頭蓋窩における内視鏡手術の基本的知識
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概要
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脳深部に位置し, 脳神経が密に走行する後頭蓋窩病変の手術は, 手術用顕微鏡では十分な視野確保が困難であるが, 内視鏡の併用により全体像の観察が可能となることが少なくない. 椎骨脳底動脈瘤のクリッピング術では, ネックや壁の性状に加えて穿通枝の走行が, 微小血管減圧術では, 小脳の圧排を最小限にした血管圧迫部位の観察が, さらに, 脳腫瘍摘出術では, 早い段階で背後の脳神経の走行が確認できるという利点を有す. 内視鏡は, 直線的視軸を持つ顕微鏡と相補的であり, 両者の併用は, より安全で確実な手術に寄与するものと考えられる.
著者
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木内 博之
山梨大学大学院医学工学総合研究部脳神経外科学講座
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西山 義久
山梨大学大学院医学工学総合研究部脳神経外科
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荻原 雅和
山梨大学大学院医学工学総合研究部脳神経外科
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木内 博之
山梨大学大学院医学工学総合研究部脳神経外科
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