二重課題条件が転倒経験者の障害物跨ぎにおける toe-obstacle distance に与える影響について

スポンサーリンク

概要

• 論文の詳細を見る

• 本研究では，二重課題条件が転倒経験者の障害物跨ぎにおける足部の踏み切り位置と障害物間との距離（以下，toe-obstacle distance）に与える影響について検討した。対象は，若年群３０名，６５歳以上の高齢群３０名とし，高齢群への聞き取り調査から高齢群を転倒経験群７名，非転倒経験群２３名に分類した。設定課題は，運動課題のみの単課題条件および運動課題中に認知課題を課す二重課題条件の２通りとした。運動課題は，対象者自身の快適歩行で９?歩行路の中間地点に設置された高さ２?，幅１５?，奥行き８０?の木製障害物の跨ぎ動作とした。認知課題は，１００から７を減じていく連続７減算とした。二元配置分散分析の結果，toe-obstacle distance では，対象群と歩行条件との間に有意な交互作用が認められた。多重比較の結果，若年群および非転倒経験群のDT 条件はST 条件に比べ有意な差が認められなかったものの，転倒経験群のDT 条件はST 条件に比べ有意に低値を示した。本結果から転倒経験群のtoe-obstacle distance は，若年群および非転倒経験群と異なっている可能性が示唆された。

著者

• 安彦 鉄平

  Tokyo metropolitan rehabilitation hospital, Division of physical therapy,

• 島村 亮太

  Tokyo metropolitan rehabilitation hospital, Division of physical therapy,

• 相馬 正之

  Tohoku Fukushi university, Faculty of health sciences, Course of physical therapy Department of rehabilitation,

• 中江 秀幸

  Tohoku Fukushi university, Faculty of health sciences, Course of physical therapy Department of rehabilitation,

• 川間 健之介

  Institute of disability sciences, university of tsukuba

• 中江 秀幸

  Tohoku Fukushi university, Faculty of health sciences , Course of physical therapy Department of rehabilitation

• 相馬 正之

  Tohoku Fukushi university, Faculty of health sciences , Course of physical therapy Department of rehabilitation

関連論文

• 二重課題条件下での非転倒経験者と転倒経験者の 障害物を跨ぐ際の歩行調整の違いについて
• 二重課題条件が転倒経験者の障害物跨ぎにおける toe-obstacle distance に与える影響について

スポンサーリンク