小児A群溶連菌感染症の臨床症状と診断方法に関する検討
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概要
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要 旨はじめに : 小児に対してA群溶連菌感染症を疑って迅速検査を実施する場合, 結果が陰性であった場合も培養検査を追加することが推奨されている. 目的 : 患者群と非患者群の臨床症状と身体所見について比較・検討を行う. 同一のスワブで培養検査と迅速検査を実施した場合の, 迅速検査の結果に与える影響について検討する. 対象と方法 : 迅速検査を実施した小児480例を対象に, 診療録から後方視的に検討した. 尚, 培養検査で陽性であったものを患者群とした. 結果 : 患者群は124例で, 咽頭痛と咽頭発赤の出現率が有意に高く, 口蓋扁桃の浸出物の付着が有意に少なかった. 培養検査が陽性でかつ迅速検査が陰性であった症例は15例で, 培養検査を基準にした際の迅速検査の感度は87.9%, 特異度は100%であった. 結論 : 1本のスワブを用いて両検査を実施しても, 迅速検査の結果に与える影響は少なく, 簡便で有用な方法と考えられた.
著者
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加村 梓
津軽保健生活協同組合健生病院小児科
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安田 すみ江
津軽保健生活協同組合健生クリニック小児科
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安田 すみ江
津軽保健生活協同組合健生病院・健生クリニック 小児科
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田代 実
津軽保健生活協同組合健生病院・健生クリニック 小児科
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國吉 保孝
津軽保健生活協同組合健生病院・健生クリニック 小児科
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