西南日本,福井県南条山地からの中期−後期ペルム紀放散虫
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概要
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福井県内に位置する南条山地には,玄武岩・石灰岩・チャート・泥岩・砂岩などの様々な岩石からなる堆積岩複合体が主に分布する.最近30年間にわたり泥岩から産出した中生代放散虫化石が多数報告されてきたが,古生代放散虫化石の産出報告はわずかなため,古生代岩石の岩相−年代に関する情報は充分に得られているとは言い難い.本研究では,南条山地の凝灰質泥岩・珪質泥岩・チャートから産出した放散虫化石群集(Albaillella, Pseudoalbaillella, Follicucullus, Latentifi stula, Cauletella, Ishigaum, Raciditor, Pseudotormentus, Stigmosphaerostylus, Srakaeosphaera)を記載し,その多くが中期ペルム紀から後期ペルム紀を代表するものであることを示す.更に,これらの放散虫化石は,南条山地の堆積岩複合体に対し時代的制約を与えることができる点で重要である.