免疫組織学的にポリオーマウィルスが陽性であったMerkel細胞癌の2例
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概要
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症例1:58歳,男性。57歳頃より,左上腕に拇指頭大の結節を自覚し,数ヵ月前より増大して痛みを伴うようになった。当科初診時,左上腕に4.5cm大の常色,やや扁平に隆起した,可動性良好な弾性硬の皮下結節を認めた。結節の病理組織所見では表皮と連続性のない分葉状の腫瘍塊を認めた。腫瘍細胞は小型で円形を呈し,細胞質は乏しく,濃染する核を有していた。免疫染色で腫瘍細胞はNSE,Synaptophysin,CK20で陽性であった。症例2:79歳,男性。77歳頃より左大腿に赤色の結節が出現し,徐々に増大した。左大腿遠位部外側に33×25mm大のドーム状に隆起する鮮紅色,弾性軟の結節を認めた。HE染色,免疫染色は症例1と類似した所見だった。また,近年メルケル細胞癌からメルケル細胞ポリオーマウイルスが同定されているが,自験例2症例でも免疫染色でメルケル細胞ポリオーマウイルス抗原陽性であった。
著者
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根本 充
北里大学病院救命救急センター
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勝岡 憲生
北里大学病院医学部
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武田 啓
北里大学病院形成・美容外科
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高須 博
北里大学病院皮膚科
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東儀 那津子
北里大学病院皮膚科
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鴻池 奈津子
北里大学病院形成・美容外科
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根本 充
北里大学病院形成・美容外科
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