Nasolabial flapによる鼻腔裏打ち再建の経験
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概要
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皮膚悪性腫瘍切除後などの外鼻の全層欠損の再建において,永続性のある良好な形態と適度な鼻腔を保つためには,血行の安定した薄く十分量の鼻腔側裏打ちが必要となる。今回我々は,皮膚悪性腫瘍切除後の再建および再建後の瘢痕拘縮の解除において,nasolabial flapにより鼻腔裏打ちの再建を行った2症例を経験した。症例1:78歳,男性。基底細胞癌切除後,median forehead flap,鼻中隔軟骨,nasolabial flapで外鼻を再建した。症例2:76歳,女性。遊離前腕皮弁による外鼻再建後の瘢痕拘縮を,nasolabial flapを裏打ちとして用いて解除した。いずれも皮弁は生着し,良好な結果を得た。同皮弁は厚さが問題とされるが,我々の経験からは安全に裏打ちとして許容できる薄さを得ることができ,有力な選択肢となると考えられた。
著者
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