進行性増悪を伴う頚部内頚動脈狭窄症に対する緊急頚動脈ステント留置術
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概要
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【目的】2006年4月から2011年2月までに,意識障害および神経脱落症状の進行性増悪を伴う頚部内頚動脈狭窄症に対する緊急頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting;CAS)を6例経験した.【方法】緊急CASを施行した6例の術前とCAS施行後90日のNational Institutes of Health Stroke Scale (NIHSS),modified rankin scale(mRS)および,術中,術後の脳卒中,心筋梗塞,過灌流症候群を評価した.【結果】全例が男性であり,平均年齢は70.2歳であった.術前のNIHSSは平均25点,mRSは全例5であった.CAS 90日後にはNIHSSは平均4点,mRSは0が2例(33%),1が2例(33%),2が1例(17%),3が1例(17%)であった.術後には全例で意識障害は改善し,術中,術後に新たな脳卒中,過還流症候群,心筋梗塞を認めなかった.【結論】進行性増悪を伴う急性期脳梗塞の治療として緊急CASは有用な治療法である.
著者
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本岡 康彦
兵庫県立姫路循環器病センター 脳神経外科
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溝部 敬
兵庫県立姫路循環器病センター 脳神経外科
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岡本 薫学
兵庫県立姫路循環器病センター 脳神経外科
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中村 貢
兵庫県立姫路循環器病センター 脳神経外科
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蘆田 典明
兵庫県立姫路循環器病センター 脳神経外科
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杉原 正浩
兵庫県立姫路循環器病センター 脳神経外科
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本岡 康彦
兵庫県立姫路循環器病センター 脳神経外科