終夜睡眠ポリグラフィ(PSG) から観察されるcomplex sleep apnea syndrome(comp SAS)
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概要
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Complex sleep apnea syndrome(comp SAS)とは,「基本病態(診断時)は閉塞性睡眠時無呼吸低呼吸症候群(obstructive sleep apnea-hypopnea syndrome; OSAHS)でありながら, continuous positive airway pressure(CPAP)によって中枢性無呼吸が顕在化(睡眠1時間当たり5回以上)する病態」とされ, CPAPを装着して初めて診断される睡眠呼吸障害である. 一方, 循環器領域においては, 特に慢性心不全を伴った睡眠呼吸障害ではさまざまな呼吸イベントが混在することも知られており, またCPAPに対する反応性が乏しく, 中枢性無呼吸や不安定呼吸が残存する例もある. Comp SASは新しい概念であり, 定義にあいまいな部分のあることから病態についても不明な点が多い. Comp SASを理解するためには, まずは定義に忠実にあてはまる症例の終夜睡眠ポリグラフ検査(polysomnography; PSG)所見を注意深く観察することが必要と思われる.
著者
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八木 朝子
Ota Sleep Disorderes Center
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千葉 伸太郎
Otolaryngology, Ota General Hospital
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山城 義広
Sleep Disorderes Center, Ota General Hospital