チェーンストークス呼吸を合併した拡張相肥大型心筋症に対しadaptive servo ventilationが奏功した1例

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概要

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• 慢性心不全の病態において睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome; SAS)が増悪因子の1つと考えられ, SASに対する的確な診断と治療が慢性心不全患者の予後を改善し得ることが示されている. 今回, Cheyne-Stokes respiration(CSR)を合併した慢性心不全患者においてadaptive servo ventilation(ASV)療法が心機能の改善に効果があったと考えられる症例を経験したので, 文献的な考察を含め報告する. 症例は50歳代, 男性. 心臓カテーテル検査などの精査にて拡張相肥大型心筋症と診断した. 入院時, 左室駆出率14.4％と低心機能であり, 睡眠ポリグラフを施行したところ, 無呼吸低呼吸指数(apnea hypopnea index; AHI) 38回/時(CSR 90％以上), lowest SpO2 79％と, 重症中枢性睡眠時無呼吸症候群を認めた. 心不全の標準的薬物療法に加え, ASVを導入したところ, CSRはほぼ消失し, AHI 7.9回/時, lowest SpO2 95％まで改善した. また, 心不全の症状, 運動耐容能, 左室収縮能も改善した. ASVによるCSRに対する治療が, 慢性心不全患者の心機能とQOLを改善した症例を経験した.

著者

• 佐藤 崇匡

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

• 石橋 敏幸

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

• 義久 精臣

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

• 山田 慎哉

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

• 小林 淳

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

• 鈴木 均

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

• 斎藤 修一

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

• 竹石 恭知

  First Department of Internal Medicine, Fukushima Medical University

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