ステント2枝同時亜急性閉塞から心肺停止をきたした急性心筋梗塞例
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概要
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症例は69歳, 男性. 胸痛を主訴に来院. 心電図上下壁誘導でST上昇を認め, 緊急冠動脈造影を行った. 右冠動脈が完全閉塞, 左前下行枝と回旋枝に99%狭窄を認めた. 3箇所とも緊急でステントを留置した. その後尿路感染症, インフルエンザB感染を合併し高熱が続いた. 抗生物質と抗インフルエンザ薬で一度解熱するも尿道造影後に発熱を認め, 胸痛が出現. 心電図上前胸部誘導でST上昇を認め, 心室細動による心肺停止をきたした. 心肺蘇生術施行後に行った緊急冠動脈造影では, 右冠動脈と左前下行枝に留置したステントが閉塞していた. 直ちにステントを再留置した. 本症例は, 急性心筋梗塞治療後の亜急性閉塞の危険を知るうえで貴重な症例と考え報告した.
著者
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梶原 一郎
Division of Cardiology, Arao City Hospital
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三角 郁夫
Division of Cardiology, Arao City Hospital
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榎本 耕治
Division of Cardiology, Arao City Hospital
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工藤 隆志
Division of Cardiology, Arao City Hospital