Sirolimus-eluting stent留置後2年3カ月でvery late thrombosisにより急性心筋梗塞を発症した1例
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概要
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症例は70歳, 男性. 2005年1月に狭心症に対し冠動脈造影を行ったところ, 右冠動脈の完全閉塞を認めたために経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention; PCI)を施行. その際にsirolimus-eluting stent(SES)を留置し, アスピリンとチクロピジンの投与を開始した. 半年後の冠動脈造影ではステント内再狭窄を認めなかったため, チクロピジンの投与を中止し, その後はアスピリンによる単剤抗血小板療法を継続していた. 以降, 症状なく経過していたが, 2007年4月に突然の持続する胸痛にて当院受診. 緊急冠動脈造影を行ったところ, 右冠動脈ステント留置部位の閉塞を認めたため, 急性心筋梗塞の診断にて血栓吸引およびPCIを施行した.<BR>SES留置後2年3カ月でvery late thrombosisにより急性心筋梗塞を発症した1例を経験した. PCIを施行したときの血管内超音波(intravascular ultrasound; IVUS)所見よりstent malappositionの可能性が示唆され, 血栓症の原因としてstent malappositionやチクロピジン投与の中止が関与している可能性が考えられた.
著者
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橋本 哲男
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital
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山田 健志
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital
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北嶋 宏樹
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital
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宮井 伸幸
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital
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中村 玲雄
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital
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入江 秀和
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital
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木下 法之
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital
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田巻 俊一
Department of Cardiology, Kouseikai Takeda Hospital