下肢末梢血管に対する非侵襲的評価として非造影MRIが有用であった3例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
虚血性下肢病変や足潰瘍病変の診断,治療法の決定に重要であるのは,血流評価である.血行の画像検査方法としては,超音波検査,足関節・上腕血圧比(Ankle Brachial Index: ABI),皮膚還流圧測定(Skin Perfusion Pressure: SPP),造影CT(Computed Tomography Angiography; CTA),造影MRI(Magnetic Resonance Angiography; MRA),血管造影(Angiography)などがある.詳細な血管情報を得るためには造影検査が必要とされるが,造影剤によるアレルギーなど副作用に注意する必要がある.虚血性下肢病変の患者の多くに腎機能不全を合併する事も少なくなく,造影剤を使用する検査は敬遠されがちである. 我々は,非造影MRIを施行し,虚血性下肢病変や足潰瘍病変の診断,治療法の決定に画像診断を応用している.なかでも,FBI法(Fresh Blood Imaging),SSFP Time-SLIP法(Steady-State Free Precession Time-Spatial Labeling Inversion Pulse)の2法を組み合わせ,総腸骨動脈から足背・足底動脈までを描出し,診断や治療方針決定に有用であった.これら2法を適用し,有用であった3例を経験したので報告する.
- 関西医科大学医学会の論文
著者
-
笹尾 卓史
Department of Plastic Surgery, Sanseikai Kawachi General Hospital
-
高山 沙衣子
Department of Plastic Surgery, Sanseikai Kawachi General Hospital
-
森 雄大
Department of Plastic Surgery, Sanseikai Kawachi General Hospital