難燃薬剤処理木材の溶脱法による薬剤固形成分量の計測手法に関する研究
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概要
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難燃薬剤処理木材中の薬剤固形成分量 (以下, 薬剤量と表記) を推定する方法として, 処理材から切り出された小片を水に浸漬し, 難燃薬剤を溶脱させ重量減少より薬剤量を算出する手法を提案した。スギ (Cryptomeria japonica), アカマツ (Pinus densiflora), カラマツ (Larix kaempferi), ベイマツ (Pseudotsuga menziesii), ベイツガ (Tsuga heterophylla) の5樹種について試験体に薬剤(窒素リン酸系薬剤)を注入して処理材を作製し, それらに対して水浸漬による溶脱操作を実施した。注入処理前後の重量, および溶脱操作前後の重量からそれぞれ薬剤量を算出する場合, カラマツでは木材中の抽出成分の溶出量を考慮する必要があることを示した。水浸漬による溶脱条件と測定誤差, および乾燥温度の影響について検討し, 適切な溶脱条件を示すとともに105°Cでの乾燥が計測値には大きく影響しないことを明らかにした。また, 基材の密度から薬剤注入処理後の薬剤量を予測する方法を提案した。