in vitro 皮質脊髄スライス培養系での神経軸索の退行
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概要
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我々は,皮質脊髄スライス共培養系を用い,蛍光タンパクで標識された皮質軸索のタイムラプス画像の解析を通じて,皮質軸索が脊髄内で過剰に伸展した後に退行を示すこと,その退行の過程において軸索側枝の伸展と刈り込みが繰り返されること,軸索刈り込みの過程においては,(1) リトラクション(退縮),(2) アンピュテーション(切断),(3) ディジェネレーション(変性)が起こることを見出した.皮質脊髄投射軸索が刈り込みを受けるとき,皮質脊髄運動神経細胞が状況に応じてこれらの様式を選択できるとすれば,それは神経回路網の形成過程において有利な特質となるであろう.