完全直腸脱，不完全直腸脱に対する内肛門括約筋後方形成手術
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概要
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目的：完全直腸脱30例，不完全直腸脱12例に当院で施行した内肛門括約筋後方形成手術（(1)肛門管の後壁側の内肛門括約筋を大きく肛門管内腔側に翻転させて肛門管内腔を狭くする．(2)恥骨直腸筋，浅・深外肛門括約筋を寄せて縫合する．）を行い，その効果を検討した．<BR>結果：手術後の観察期間は不完全直腸脱では平均1年9ヵ月，完全直腸脱では平均3年3ヵ月である．<BR>再発は不完全直腸脱は0％，完全直腸脱では13.3％（不完全直腸脱としての再発6.7％，完全直腸脱としての再発6.7％）であった．<BR>手術後のWexnerスコアは，不完全直腸脱例も完全直腸脱例も有意に低下した（P＜0.01）．<BR>肛門内圧検査では，完全直腸脱の手術後に最大静止圧の有意な上昇がみられた（P＜0.05）．<BR>結論：完全直腸脱と不完全直腸脱に対する本術式は，現在のところ有用と考えられた．
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