Weekly Paclitaxel療法を行った直腸肛門部悪性黒色腫の1例
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概要
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直腸肛門部悪性黒色腫は比較的まれで予後不良な疾患であるが有効な治療法は確立されていない.今回われわれは本疾患に対し腹会陰式直腸切断術を行い術後局所再発に対してweekly paclitaxel療法を行った1例を経験したので報告する.<BR>症例は54歳,男性.2008年7月に肛門痛と排便時の出血を主訴に来院した.肛門管にかかる直腸Rbに約7cm大の黒色の潰瘍底を伴う腫瘍を認めた.腹会陰式直腸切断術を行い術後補助化学療法としてDAC-Tam療法を3コース行ったが2009年2月のPET/CT検査にて局所再発を指摘された.次にweekly paclitaxel療法(paclitaxel 80mg/m<SUP>2</SUP>を1週間ごとに3週連続投与,1週間休薬を1コース)を開始したところ約1年間腫瘍の増大を認めなかった(SD).その後,腫瘍の緩徐な増大を認め患者は2011年2月に永眠されたがその間本療法による有害事象はほぼ認めずQOLは良好に保たれた.
著者
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西尾 康平
Department of Surgery, Yukioka Hospital
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埜村 真也
Department of Surgery, Yukioka Hospital
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藤原 一郎
Department of Surgery, Yukioka Hospital
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高垣 敬一
Department of Surgery, Yukioka Hospital