赤色102号中に微量存在するアゾ化合物の構造解析
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概要
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赤色102号(R102)から,これまでに報告されていない3種類の微量不純物色素(A1,A2およびA3)を検出し,その化学構造を解析した.A1はLC-MSおよびNMRスペクトルから,国内の指定外着色料であるアゾルビン(AZO)であった.A2は指定外着色料でありR102の不純物として知られるファストレッドE(FRE)の構造異性体であった.A3はR102の骨格を有する過剰反応物であると推測された.これら3種の赤色不純物色素はいずれもR102の製造工程における副生成物と推定された.また,製造工程で同じジアゾニウム塩を使用する赤色2号(R2)においてもAZOが含有されることを確認したが,いずれの不純物とも色素粉末中に数十~1,000 ppmレベルの検出であった.
著者
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原田 雅己
サントリー 基礎研
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堀川 学
公益財団法人サントリー生命科学財団 生物有機科学研究所
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合田 麻美
サントリービジネスエキスパート株式会社 品質保証本部 安全性科学センター
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岩下 孝
公益財団法人サントリー生命科学財団 生物有機科学研究所
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澤田 元充
サントリービジネスエキスパート株式会社 品質保証本部 安全性科学センター
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塚嵜 大輔
港区みなと保健所
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橘 津義
港区みなと保健所
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菅根 克己
港区みなと保健所
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