術後長期に観察しえた良性転移性肺平滑筋腫の2例

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概要

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良性転移性肺平滑筋腫は，子宮筋腫の既往がある生殖年齢の女性に発症する稀な疾患である．今回，我々は以下の2例を経験したので報告する．症例1は，34歳女性で両肺多発腫瘤と全身倦怠感を主訴に受診した．気管支鏡検査を5回行ったが診断には至らず，開胸生検を施行し，良性転移性肺平滑筋腫と診断した．診断後，ホルモン治療を開始し，発見時からは25年が経過し，腫瘍の増大を認めるが，概ね自覚症状なく日常生活を送っている．症例2は，44歳女性で検診にて左上葉に腫瘤陰影を指摘された．胸部CT検査を施行したところ，右上葉内に3個，左上葉内に2個の結節性病変を認めた．気管支鏡検査では診断がつかず，左胸腔鏡下生検を施行し同診断となった．補助療法は行わず，術後経過観察期間5年であるが，残存腫瘍に著変を認めていない．

著者

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