異なる経過をたどったChronic Expanding Hematomaの3手術例
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概要
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【はじめに】異なる経過をたどったChronic Expanding Hematoma(CEH)の3手術例を報告する.【症例1】胸腹部大動脈瘤術後の70歳,男性.創部皮下に有痛性の腫瘤を自覚し受診.可及的血腫除去を行うも,膿胸となりドレーンを留置して退院.術後1年経過時に脳出血で死亡した.【症例2】結核にて左肺上葉切除既往のある74歳,女性.発熱と血痰が出現し受診.左胸膜肺摘除を施行し,術後2年経過し独歩通院中である.【症例3】右結核性胸膜炎の既往のある74歳,男性.拡大傾向のある胸腔内腫瘤に対し,右肺下葉切除を伴う血腫/被膜除去を施行.術後1年経過し独歩通院中である.【考察】CEHは持続的に増大する血腫であり,様々な臨床経過をとりうる.治療としては被膜の完全切除を伴う血腫除去が望ましいが,高侵襲手術となることも多く各症例の全身状態に応じた治療戦略が必要である.
著者
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奥脇 英人
2nd Department of Surgery, Yamanashi University
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内田 嚴
2nd Department of Surgery, Yamanashi University
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宮内 善広
2nd Department of Surgery, Yamanashi University
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松原 寛知
2nd Department of Surgery, Yamanashi University
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松岡 弘泰
2nd Department of Surgery, Yamanashi University
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松本 雅彦
2nd Department of Surgery, Yamanashi University