胸腔鏡補助下に切除した迷入性甲状腺腫の1例
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概要
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縦隔内甲状腺腫の中で,甲状腺と連続性のない迷入性甲状腺腫は稀な疾患である.今回,中縦隔内の迷入性甲状腺腫の1例を経験したので報告する.症例は70歳女性.虫垂炎を発症した際のCTにて,中縦隔に約7 cmの腫瘍を認めた.自覚症状は認めなかったが,増大傾向にあり,胸腔鏡下縦隔腫瘍摘出術を施行した.易出血性の腫瘍で,胸腔鏡のみでは頭側端の処理が困難と術中に判断し,頚部切開を追加して切除した.病理診断にて,腫瘍は被膜に覆われ頚部甲状腺との連続性を認めず,良性の迷入性甲状腺腫と診断された.
著者
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山下 芳典
Department of Respiratory Surgery, Kure Medical Center and Chugoku Cancer Center
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坪川 典史
Department of Respiratory Surgery, Kure Medical Center and Chugoku Cancer Center
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原田 洋明
Department of Respiratory Surgery, Kure Medical Center and Chugoku Cancer Center