当初"肺乳頭腺腫"として診断確定し報告された若年者細気管支肺胞上皮癌の1例
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概要
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若年者の細気管支肺胞上皮癌は非常に稀である.症例は16歳,女性で生来健康であったが2009年5月の学校検診にて胸部異常陰影を指摘され,当院呼吸器科を受診した.胸部CTでは検診指摘部に異常は無く,右上葉に7 mm大のGGOを指摘された.以後,経過観察されていたが陰影の縮小は無く,2010年8月に胸腔鏡下肺部分切除を施行したところ,術中迅速診断では明らかな悪性所見は無く手術を終了した.しかし,日本病理学会にコンサルテーションを行ったところ,最終的にBAC, non-mucinousの診断となった.若年者のGGOはその取扱いに苦慮することが多いが経過観察中のCTによる被曝量を考慮すると早期手術も重要な選択肢の一つと考えられた.
著者
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谷口 英樹
Department of Surgery, Japanese Red Cross Nagasaki Genbaku Hospital
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佐野 功
Department of Surgery, Japanese Red Cross Nagasaki Genbaku Hospital
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松本 博文
Department of Surgery, Japanese Red Cross Nagasaki Genbaku Hospital
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渡邉 洋之助
Division of Surgical Oncology, Nagasaki University Graduate School of Biomedical Sciences