日本飼養標準(乳牛・肉用牛)による養分要求量の算出及びそれに基づく総当たり法による飼料設計支援プログラムの開発
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概要
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本プログラムは日本飼養標準に基づき,酪農家あるいは肉用牛生産農家が通常利用可能な各種飼料を用いて,現実的な飼料設計を行う際の意志決定を支援するために開発した.近年,急速なパーソナルコンピュータの性能向上によって,選択した飼料(本プログラムでは7種まで)の給与下限と上限の間を等間隔に5水準と設定し,すべての組み合わせ(本プログラムでは最大78125組)の中から,指定した制約条件(養分の充足率等)を満たす組み合わせを抽出することが可能になった.本プログラムでは,制約条件を緩めれば条件を満たした複数の組み合わせを示すことができ,それらは,設計上重視する項目として価格,栄養バランスを選択することによりソートして表示することができる.飼料の選択,給与水準の下限,上限,制約条件としての養分充足率等は一つの画面上で必要な部分だけを変更し,再計算を繰り返すことが可能である.入力フォーム情報は名前を付けて保存可能であり,生産者独自の設計例を蓄積できる.また,各生産地の指導機関,飼料会社等は各生産地特有の飼料資源,自社の配合飼料を用いた推奨例を入力フォーム用のファイルの形で提供できる.あわせて,日本飼養標準に基づいて乳牛と肉用牛(黒毛和種)の養分要求量を算出するプログラムも作成し,資料設計支援プログラムに計算値を引き渡せるようにした.
- 農業情報学会の論文
著者
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島田 和宏
National Institute of Animal Industry
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伊藤 稔
National Institute of Animal Industry
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四十万谷 吉郎
National Institute of Animal Industry
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竹中 洋一
National Institute of Animal Industry
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林 孝
National Institute of Animal Industry