黄土高原におけるIPv6及びグリッド認証を用いたフィールドモニタリングシステムの実装
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概要
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黄土高原(中国陜西省楡林市楡林学院)において,フィールドモニタリングシステムを設置し,IPv6及びグリッド認証によって観測データの配信を行った.発展途上地域では,IPv4固定アドレスを取得することが難しい.そこでVPN (Virtual Private Network)・6to4を使って既存のIPv4回線上にIPv6ネットワークを中国科学院微生物研究所(中国北京市)まで設営しデータの配信を行った.この際に,グリッドコンピューティングで利用されるGlobus認証を用いることで,セキュリティポリシー上,プライベートアドレスの利用が認められていない大阪大学にも,安全にデータを配信することが出来た.これによって,NAT (Network Address Translation)・プライベートアドレス・DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)等のIPv4にまつわる煩雑な管理が配信先に不要となり,IPv6ネットワークに接続するだけで,簡単に観測データを利用することが可能になった.将来,多数の途上地域・先進地域を結ぶフィールドモニタリングへの展開が期待され,地球規模のユビキタスコンピューティングの実例となるであろう.
- 農業情報学会の論文
著者
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秦野 彰二
Information Network Center, Institute of Microbiology, Chinese Academy of Sciences
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下條 真司
Cybermedia Center, Osaka University
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馬 俊才
Information Network Center, Institute of Microbiology, Chinese Academy of Sciences
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